習慣についての一考察

「なんでこんなとこにCDと本置いてるん?」
「あぁ、それ? あとで聴こうと思ってて」
「ふーん、いちいち出しておくの?」
「そう、忙しいと忘れちゃうから。聴きたい気持ちとか、読みたい気持ちだけ残って、何聴きたいんだっけな? って忘れちゃうから。くだらないよね」
「まー、わからないでもないけど。時限爆弾みたいね」
「そうそうそんな感じ」
「ふーん」
「こういうこと、フィジカルだからできるんだよね。mp3とか電子書籍でやるのは面倒だもの。表示させるならその場で聴いたり読んだりするし。そうできないから、お気に入りのはフィジカルの物を買うことにしてるの」
「ふーん」
「何かを習慣にするのって難しくない? 効果的なやり方がいろんなことに隠されてると思うんだけど、つい忘れちゃうのよね。だから、次に読む本コーナーとかCDコーナーを作ってあるの。気が向いたらそこにそれをどんどん置いていく、みたいな」
「習慣ねー。やろうと思ってたこととか、すぐ忘れちゃうのよね。忙しいと特に。パッとメモとかできたらいいのに」
「毎日のことだからね。そうすることにしておく、ってことさえ忘れ去れちゃわない?」
「乗り気じゃないのかもね、心のどこかで。人に言われたことはあんまり習慣にならないし。かといって自分でやろうと思ってたことが全部習慣になるわけじゃないし」
「一度だけやることと、毎日やることと、本質的にはたぶん一緒よね」
「そうかなぁ」
「毎日一回目をやってるんだよ。その度に何をどうしたら良いか考えたらいいよ」
「朝起きてからするべきみたいなことが何個か習慣としてあるんだけど、つい忘れちゃうんだよね。必要がないってことなのかな」
「そうかもね。理由があれば残るんじゃないの。多いならリストを作るといいかもね。そもそもリストを作ることを習慣化するとかさ」
「そういうの、いつやるべきなのかなぁ。寝る前?」
「どうだろね。私はだいたい朝起きたらトイレ行って体重計乗って体温測ってコーヒー淹れつつ歯磨いて、って習慣になっちゃった」
「へー」
「全部必要なことだから。忘れるってことは必要でもなかったとも言えるのかもね。それに習慣になってることを壊すのも怖いもんなのよ」
「そういうもんかー。ふーん」

コメント

このブログの人気の投稿

寝付けない私に、母が話してくれたこと

どう思われてもいいという思考

つっかえたものを取ること

人とひとが出会うことの表現の可能性を知りたい

言葉の力を思考/施行する

正しいからしても良いと思うと、間違っていることに気がつかない

補助輪